こんにちは、Ryoです。
先日、日本語教育能力検定試験の合格発表があり、無事に合格いたしました!
次年度以降受験する方のわずかながらの参考になればと思います。
わたしのこと
まず、この試験を受けた人(私)はどんな人かを簡単に紹介します。
私は日本語教育の仕事をしているわけでもなく、普段はITエンジニアをしている会社員です。
大学や大学院も理系で、物理や地球科学を専攻していました。
日本語に関連することといえば、センター試験の国語が大体8割くらい、
漢検2級を高校生の時に取ったくらいです。
教育に関しては、学生時代に4年間塾講師と家庭教師のバイト程度、
今の会社で何度かIT系の講師を担当した経験があります。
ただ上記の経験は試験にはほぼ関連はなかったので、
完全素人が独学で試験勉強をした、という前提で読んでいただければと思います。
どんな試験?
基本情報は以下の通り
試験名:日本語教育能力検定試験
実施機関:公益財団法人 日本国際教育支援協会(JEES:Japan Educational Exchanges and Services)
受験料:10,800円(税込)
試験の構成:
試験I(90分、100点):出題範囲の区分ごとの設問により,日本語教育の実践に
つながる基礎的な知識を測定(マークシート式)
試験II(30分、40点):試験Ⅰで求められる「基礎的な知識」および試験Ⅲで求められる「基礎的な問題解決能力」について,音声を媒体とした出題形式で測定(マークシート式)
試験III(120分、100点):区分横断的な設問により,熟練した日本語教
員の有する現場対応能力につながる基礎的な問題解決能力を測定(マークシート式+記述式)
現在日本語教師をしている方や、これから日本語教師を目指している方が求人資格を満たすために受けたりしているようです。
全体で見ると日本語関連のお仕事についていない社会人の受験者が一番多いですね。
昨年の試験の応募者・受験者の情報も公開されています。(公式サイト)
勉強期間
4月に本を買い、勉強を始めようと決意。
試験は10月25日なので「あと7ヶ月もあるんだったら受かるだろう」という感じでヌルっとはじめました。
教材
基本は紙ベースの学習です。
購入した教材はこちら
4月に画像左側にある赤本2冊を購入し、5月にアルクの合格本とオレンジの問題集を購入、
6,7月に右側の過去問と用語集を購入しました。
かかったお金(税込)
意外とかからなかったのかな、というのが印象です。
下記の通り列挙してみます。
・日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第4版(翔泳社) 3,520円
・日本語教育能力検定試験 合格問題集 第3版(翔泳社) 3,278円
・2020年日本語教育能力検定試験 合格するための本(アルク)3,080円
・日本語教育能力検定試験 分野別用語集(翔泳社) 2,860円
・新版 日本語教育能力検定試験 合格するための問題集(アルク) 3,080円
・令和元年度 日本語教育能力検定試験試験問題(凡人社) 1,540円
・平成30年度 日本語教育能力検定試験試験問題(凡人社) 1,540円
・平成29年度 日本語教育能力検定試験試験問題(凡人社) 1,540円
・平成28年度 日本語教育能力検定試験試験問題(凡人社) 1,540円
・平成27年度 日本語教育能力検定試験試験問題(凡人社) 1,540円
・願書代 400円
・願書の送料 550円
・願書の代引き手数料 330円
・受験料 10,800円
・受験前宿泊費用 3,757円(地域共通クーポンが1,000円分もらえました)
・文具代(ノートやファイル等) 1,000円
・試験のために購入したシャープペンシル(ほぼ自分の趣味) 3,300円
・勉強するために通ったカフェ代金 およそ10,000円
合計 47,715円
5万いかないくらい。IT系の某ベンダ試験に比べたら安いもんですね。
勉強時間
正直序盤は結構サボっていて、だらだらやってました。
概算で、4,5,6月は60時間、7,8,9月は150時間、10月は50時間、
合計 260時間
多いんだか少ないんだかあまり参考にはならなそうですが、
受験勉強に比べたら圧倒的に少ない時間でした。
勉強方法
面接も実技もなく、試験範囲がある程度限られているペーパー試験だったので、
王道の受験勉強と同じような対策を取りました。
これまでの経験からおそらく同じような方法で勉強すれば受かるんじゃないかという感じだったので、
①概要把握
②問題集繰り返し
③過去問
④弱いところ集中
という感じで進めました。
①概要把握
文法こそ少しは覚えているものの、全く知らない分野だったので、
まずは赤本と呼ばれる持っていない人はいないであろう教科書(上記紹介した完全攻略ガイド)を、わけもわからずひたすら読みました。
ただこの本、章ごとに割と細かい問題がついているので、
読んだ後に確認をして読み進めることができます。
私は大体8割程度覚えてるな、という感じであれば次に進みました。
ただ、5月入る頃には単なる覚えゲーのような問題に嫌気が差し、問題集を購入することに。
②問題集繰り返し
5月中頃から問題集中心にシフト。
赤本読みながら、合格するための問題集(オレンジの本)の問題を解いていました。
7月くらいから赤本の合格問題集を購入し、
オレンジ本、赤本(教科書と問題集)、アルクの合格するための本をいったりきたり、、、
繰り返し解きたかったので、書き込みをしないで解きました。
8月くらいまで3周繰り返し、その後聴解と記述の学習を開始。
③過去問
上記で紹介しましたが、過去5年分購入しました。
7月終わりくらいから点数を意識し始めました。
合格点が175点と言われている?らしい情報を入手したので、
記述の20点を除いた220点満点のうち、175点を取ることを目標にしました。
そして8月30日、初めて過去問(令和元年)を解いたところ、合計68.64%(151/220)でした。
自分が思っていたよりも低かったので、ちょっと危機感が出てきた頃です。
過去問は間違ったところの見直しはしましたが、もう一度通してやることはないなと思ったので、
直にシャープでメモをしながら解きました。
記述は模範解答の写経のみ。
本番想定で時間を測って取り組みましたが、大体試験時間の半分で最後の問題までたどり着いていたので、
残り時間をゆっくり見直しすればもう少し正答率は上がるだろうという目算もありました。
④弱いところ集中、その他
①〜③まで繰り返しやり続けると、自分の弱いところがわかってきます。
弱いところはどんな手段をしてでも覚えるつもりで繰り返しました。
学習法や教育法などはストーリーで覚えると覚えやすいのですが、
どうしてもただの暗記だとつまらない上にあまり頭に残らないことが多いので、
自分にとっての覚えられる方法を駆使して対応しました。
例えば、
・口腔断面図→単語帳
・教育法、学習法、歴史などのストーリー→読み上げとノート作成
・聴解→とにかく聞く
・記述→模範解答を写経
文字で覚えるのはあまり苦手ではなかったのですが、図はちょっと難しかったので単語帳を作りました。
寝る前とか眺めてましたね。
流れがあるものはルーズリーフに書きました。(でも結局10ページも使わなかった…)
聴解は、聴く回数を増やすしかないな、と思って、8月あたりからは毎日聴くようにしていました。
聴く試験なんだから聴かないと能力上がらないでしょってことで、
会社に行く道30分ほど歩きながら聞いていました。聞いて頭の中で口腔断面図とリンクさせるのが難しかったです。
記述は正直あまり対策をしていません。
赤本とアルク本の対策(書き方のルールや解説)を一通り読んであとは写経。
求められている構成、表現誤り、論理妥当性がおかしくないことだけ気にしました。
数回自分で書いた文を妻に読んでもらいました。「いんじゃない」くらいの感想でしたが。
テーマを頭に入れて構成を考えて書き終わるまで20分を目指して数回解きました。
番外編
独学だと、字の如く孤独に学習することになります。
モチベーションが極端に下がることはありませんでしたが、
ちょっと寂しくなったり、気分転換したいときには、
twitterで仲間探しとYouTubeで有識者の解説を聴くのが意外と助けになりました。
自己採点結果
結果はこちら(公式)
構成I:80/100(80%)
構成II:28/40(70%)
構成III:64/80(80%)
合計 172/220(78.18%)
試験後すぐに発表されていた予備校の採点よりも数点高かったのが嬉しいですね。
ただ目標の175点には届かず。。。
難易度
合格率だけ見ると「3割かぁ受かるかなあ?」と思うかもしれませんが、
合格者数が決まっていないので、真面目にこつこつ勉強していれば一発合格はできるかなと思います。
人それぞれの感じ方なので、正解はないですが、
私の感覚だと、基本情報技術者試験と同じくらいでしょうか。(全く参考になりませんが)
まとめ
意外と長い記事になってしましました。
これから日本語講師を目指す方や社会人をしながら試験勉強をする方への励みになればと思います。
ただ、所詮は試験。
私はこの試験に合格したことが、スタートラインへ並ぶ権利を得た程度のものだと思っています。
今は2021年1月なので、今から学習し始めれば十分合格できます。断言します。
素人ですが影ながら応援させていただきます!
以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。
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